先日、料亭菊水にて、一宮市議会議員・ささ のりな先生のご企画により、市政報告会と、参議院議員・杉本 じゅんこ先生による国政報告会が開催されました。
先生方のご報告に続き、私にもお話しする機会をいただき、一宮市花岡の花柳界の歴史や和食のマナーについてお話しさせていただきました。
また、花岡の歴史や百年以上にわたり菊水を守り続けてきた先代たちの歩み、そして受け継がれてきた想いを皆様にお伝えできたことも、大変嬉しく思っています。
今回ご一緒させていただいた佐々先生、杉本先生、そして私には、それぞれ立場は異なりますが、一つの共通するキーワードがあります。
それは、「食」と「伝統・文化」です。
佐々先生は、掲げる4つの基本政策の中で「食と健康」と「伝統」を大切にされています。地産地消や日本食を通じて、人々の健康を支え、郷土への誇りを育み、地域の未来につなげるまちづくりに取り組んでおられます。
杉本先生は、農林水産委員会で、食料安全保障や第一次産業の振興など、日本の食を支える重要な課題に取り組まれています。また、日本人としての誇りや伝統を大切にし、それらを未来へ受け継ぐ社会づくりにも力を注いでおられます。
そして私自身も、生産者をはじめ、多くの方々の想いが込められた食材を、和食という形でお客様へお届けしています。
私が考える料亭の役割は、お食事や空間をご提供することだけではありません。地域の歴史や文化、日本の伝統、そして和食の魅力を次の世代へ伝えていくことも、料亭に託された大切な使命だと考え、日々さまざまな取り組みを続けています。
改めて考えてみると、「食」は第一次産業から始まり、生産者の想いを受け継ぎ、人々の健康を支え、日本の伝統や文化を育み、地域の歴史や誇りを未来へ受け継ぐ、大切な存在です。
市政、国政、そして料亭。それぞれ立場は異なりますが、「食」と「伝統・文化」という共通のキーワードを通じてご一緒できたことは、私にとって大変意義深い時間となりました。
今回で和食マナー講座も3回目を迎えることができました。
この講座は、昨年、一宮市議会議員・京極 ふみか先生から「菊水さんで和食マナー講座を開催してみませんか」とお声がけいただいたことがきっかけで始まりました。そして今回は、佐々先生へとつないでいただき、このように継続して開催できていることを心より嬉しく思っています。
一度きりではなく、こうして継続して開催できていることは決して当たり前ではありません。支えてくださる皆様とのご縁に、心より感謝申し上げます。
私自身も、このような講座でお話しするたびに、知識を整理し、改めて学び直す貴重な機会をいただいています。
講座に向けては、菊水のスタッフ全員で何度も打ち合わせを重ね、「何をお伝えすれば皆様のお役に立てるのか」「どうすれば分かりやすく伝えられるのか」を考え続けています。その時間もまた、私たちにとってかけがえのない学びとなっています。
先生方のお話の後には質疑応答の時間も設けられ、参加者の皆様から多くの質問が寄せられました。先生方は、お一人おひとりの声に丁寧に耳を傾けながら、真摯にお答えになっていました。
政治家の先生方から政策や取り組みについて直接お話を伺い、質問を通して交流できる機会は決して多くありません。
地域や国の未来について考え、政治をより身近に感じることができる、大変貴重で有意義な時間でした。
先日、菊水で開催した「映画監督・下向拓生さん、俳優・長屋和彰さんをお招きし、映画制作を通して将来について考える会」でも、同じことを感じました。
第一線で活躍されている方々から直接お話を伺い、交流しながら学べる機会には、多くの学びと新たな気づきがあります。
AIの普及やデジタル化が進み、便利で効率的な社会になっていく一方で、人と人が直接会うことの価値は、これからますます大きくなっていくのではないかと感じています。
相手の表情や声の調子、その場の空気を感じ取りながら言葉を交わし、相手に合わせて伝え方を考える。そうした積み重ねが、人と人との信頼や心のつながりを育んでいくのだと思います。
そのような姿は、読み書きや礼儀作法を学ぶだけでなく、人々が交流し、地域のつながりを育んだかつての寺子屋にも通じるものがあるように感じます。
菊水も、お食事や人生の節目に寄り添う場であるだけでなく、人が集い、学び、語り合い、新たな気づきやご縁が生まれる、現代の寺子屋のような存在でありたいと考えています。
食を通して人と人をつなぎ、地域の歴史や文化、日本の伝統を未来へ受け継ぐ場として、これからも地域の皆様とともに歩んでまいります。
料亭菊水 四代目
平松 千直
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